「宿題」なくしたら、どうなるだろう? 

   

さて、質問です。

あなたは「宿題」は必要だと考えますか?それとも宿題はなくてもよいと考えますか?

カナダの小学校は宿題がほとんどない

先日、カナダで小学校の先生をしているCindy先生と話をしたときに、カナダの小学校では宿題がほとんどないという話を聞きました。宿題は、「Reading(本読み)」が一般的で、1年生なら10分、2年生なら20分というように、学校で学習した内容を読み返す程度のものだそうです。家に帰れば、ゆっくり好きなことをして過ごすことが大切だということです。

宿題らしい宿題のようなものは、中学校、高校で多く出るようになり、大学ではかなり膨大な宿題(課題)が出るということでした。大学では寝る時間も惜しんで課題に取り組んだと教えてくれました。

日本では、学校の先生にとって宿題チェックは時間がかかる作業の一つですね。Cindy先生によると、カナダの小学校教育では、「学校の先生は宿題チェックよりももっと優先するべきことがある」という考えが一般的だそうです。宿題の確認をするにしても、一斉に簡易的に確認する程度だそうです。

日本の学校の宿題の歴史

愛知教育大の釜田史准教授(日本教育史)によると、宿題の起源は明治時代にさかのぼるようです。

1881年(明治14年) に文部科学省(以前の文部省)が「夏季休業日」を定め、後に夏休みが広がっていったそうです。この「夏季休業日」というのは米国の学校システムを見本として導入されたようです。米国の学校では新年度が9月であることから、その前の区切りとして夏季休業が取り入れられていました。

しかし日本では、新年度は4月。学習に慣れた頃に夏休みとなり学習が中断してしまうため、夏休み中も学習習慣を絶やさないために宿題が配られたことが始まりのようです。時代はかわり、夏休みだけでなく毎日の学習の補完として、宿題が日常的に出されるようになったという流れがあります。

学習到達度ランキング(PISA2018)にみる各国の宿題事情

世界の宿題事情について調べてみました。今回は、学習到達度ランキング(PISA2018)で3分野(数学的リテラシー、科学的リテラシー、読解力)上位にランクインした国を取り上げて紹介したいと思います。

3分野オール第1位(2018) 中国「宿題規制へ」

これはわりと最近のニュースなんですが、なんと中国では少子化対策として「宿題規制」の法律が施行されました。以下、様々なニュースで取り上げられた内容を紹介します。

中国政府は7月24日、「小中学生の宿題を軽減し、学外教育の負担を軽減する」という「双減」方針を発表。小中学校が児童・生徒に課す宿題を細かく制限すると同時に、小中学生向け学習塾の新設は認めず、既存の学習塾は非営利団体として登記させると通告。学習塾などの教育産業の否定。

3分野オール第2位(2018) シンガポール「宿題あり」

上位ランキングの国の宿題の有無

  • エストニア…「宿題なし」小学校1年生は宿題を法律で禁止。
  • カナダ…「宿題ほぼなし」州によって教育庁が置かれ、裁量を任されている。
  • フィンランド…「宿題なし」
  • 韓国…「宿題あり」

著名人の宿題の是非に関する主張

本田圭佑氏(サッカー選手)

武藤 嘉紀氏(サッカー選手)

イチロー氏(野球選手)

茂木健一郎氏(脳科学者)

乙武洋匡氏(作家、タレント)

篠原信氏(農業研究者、京都大学入学と同時に塾を主宰。不登校児、学習障害児、非行少年などを積極的に引き受ける)

おわりに

小学校における宿題については、議論の止まないテーマであることが分かりました。宿題と学習効果については様々な研究がされています。小学校における宿題は、子どもの「自主的な学習活動に向けた習慣づくり」という意味合いが強いのではないでしょうか。それであるなら、「自主的にやりたくなる宿題」という工夫が必要ですね。

次回、「自主的にやりたくなる宿題」についてご紹介できればと思います!

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