ワクワクする宿題

   

ワクワクする宿題の発見

宿題って「いやだ」「つまらない」という印象しかないですよね。

でも、こんな宿題ならいくらでもやりたい、と思える宿題を見つけてしまいました。

出会った場所は、東京下北沢の本屋BBさん。

HP:https://bookandbeer.com

ふらりと立ち寄ったとき、ふと目にとまったのがこの分厚い本。

その当時、私はまだ岡山で小学校の先生をしていました。

いつも「ワクワク」を探してひとりでいろいろな所に行くのが好きで、

夏休みの休暇を利用して東京にぶらり一人旅に出かけていました。

本が好きなので、事前に何軒か行ってみたい本屋さんをリストアップ。

特徴的な本屋さんがたくさんある東京はワクワク宝島。

その中でも、下北沢にある「本屋B&B」は、ビールが飲める本屋さんということで即決。

さて、この本は全600ページを超える分厚い本ですが、見開きページで一つの宿題が出題されます。宿題を出すのは、作家やアーティスト、大学の先生や音楽家、お笑い芸人や医者など多種多様な人たちです。一人一人が、この本のページを開いたとき、答えのない問いを投げかけてきます。

今まで考えもしなかったような些細なことを尋ねられたり、突飛な質問が飛んできて、

すぐに答えられるものから、しばらく考えても答えが思いつかなかったり、はたまたその質問に答えるが嫌だなーと思ったり、すごく短い問いかけの言葉に、心がいろいろな動き方をします。

答えを自分の中に探す作業はおもしろい

本を読むのは静と動が混在している。

わたしはこの本の中から、子どもに聞いてみたいなと思う質問をいくつかピックアップして、それこそこの本のタイトルのように「今日の宿題」として出題していました。

子どもたちは、なにこれ!と面白がって、本当に十人十色の答えを書いて見せてくれました。わたしはそれを子どもたちの前で、びっくりしたり笑ったり驚いたりしてリアクションするだけでしたが、そのやりとりがとても楽しかったことを覚えています。

クリエイティブな宿題とまでいかないかもしれませんが、ドリル的な宿題が自分の身体の外にもうすでにあるものなのに対して、こういう「答えの決められていない問い」というのは、自分の中にあるものを探る作業になるので、それが面白いのかもしれません。

小学校の学級活動には係活動というのがあるのですが、私は五感を意識するような「問い」をたずねる「質問屋さん」という係を(担任ですが)していました(笑)ときどき、おもしろい質問が思い浮かんだ子どもたちが、質問屋さんの仕事を手伝ってくれました。

いつもどこかに必ずある答えを求めるばかりの作業って私は退屈になってしまうし、同じ漢字を何回も書くのは嫌いでした。大人でも嫌だと思うことを、子どもたちに「みんなしていること」という言葉で押し付けるのはとても苦手で、いつも宿題の量や質については「本当に他の先生がやっていることや、今までの学校の当たり前でいいのか」と疑問に思っていました。

好奇心の種をまく

小学校の学びって、好奇心の種をまく活動と思っています。「読み書き計算ができる」にこしたことはないですが、「自分がワクワクするものに出逢うチャンス」が多くちりばめられている学びの場にしたいと思っていました。子どもの言葉も「問う」ことで、自分の「きっとこんな考えだろう」という前提とはまったく違うところから出てきた言葉であることもよくあり、「やっぱり人は分からない。それが面白い。」と感じていました。もちろん、納得いかないことで、モヤモヤすることもたくさんありましたが、「思い通りに動かす」ことばかりになりがちな教育の中で、「その子を知る」手段や方法はいろいろあるな、と気付きました。そのために、「問う」はやはりとても面白い発見がある。

「今日の宿題どれにしようかな?」って大人も子どももワクワクするものがもっとあればいいなと思います。

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