学校教育

保健4年生 体の発達・発育②単元計画・指導案

もう一度、学習指導要領をみてみましょう。

ア 体の発育・発達について理解すること。
(ア) 体は,年齢に伴って変化すること。また,体の発育・発達には,個人差があること。
(イ) 体は,思春期になると次第に大人の体に近づき,体つきが変わったり,初経,精通などが起こったりすること。また,異性への関心が芽生えること。
(ウ) 体をよりよく発育・発達させるには,適切な運動,食事,休養及び睡眠が必要であること。
イ 体がよりよく発育・発達するために,課題を見付け,その解決に向けて考え,それを表現すること。

これを踏まえて、この題材をこう捉えたわ。

ー追究する内容の捉え方

本単元では,男女の体つきの変化や初経,精通が起こることは,大人に近づいているしるしであり,時期などには個人差があることを理解する。そして,よりよい発育・発達について,適切な運動,食事,休養及び睡眠と結び付けて理解する。このことは,生涯にわたって身体的・精神的に良好である状態をめざそうとする素地を養ううえで大切であると捉えた。

そこから、単元の目標はこのように。

単元の目標

体の発育・発達に関する課題を見付け,よりよい解決に向けて考えたり,それを表現したりするとともに,体の発育・発達や思春期の体と心の変化を理解し,自分の生活に生かそうとすることができる。

そして、実は種まきとして、この単元を学習する時期に合わせて、校内の先生達に協力を依頼したんです。

ー校内の先生達への協力依頼

まず、司書教諭の先生に図書の時間に読み聞かせのコーナーがあったんですけど、そこで「心や体の発達」に関する題材を取り上げてほしいとお願いしました。

次に、養護教諭の先生には、身体測定のときに保健のお話コーナーとして短い時間ですが、歯の生え変わりや体の変化についての話をしてもらいました。また、栄養教諭の先生には、栄養と健康に関するお話を給食時間の放送で取り上げてもらうなど、生活のあちこちに話題を種まきして、関心を高めておくように工夫しました。

私が担任していた子ども達の実態

【児童の実態】本学級は,男子16名,女子20名,計36名で,意欲的に学習に取り組む児童が多い。進んで考えを発表することができている児童が多い。

体への関心が高まっている児童が多く,図書の時間に体に関する図鑑を手に取る姿が見られた。司書教諭による男女について書かれた本の読み聞かせのときには,共感や疑問の声を挙げていた。また,女子に関しては,宿泊研修の事前指導として養護教諭による初経指導を受けた際には,じっと話に耳を傾ける様子が体への関心の高さを示していた。身長の伸びを気にしている児童や外見に敏感な児童もいるので,個人差があることについては特に配慮して学習を進めたい。

身体接触を伴う学習のときには,異性との接触をためらう児童が見られるようになってきた。好きな異性についての話をしている児童もおり,少しずつ異性への意識が芽生えてきている。

この授業を通して,性別による違いや個人差などを,認め合うことができるようにしたい。

子ども達と共有する健康課題

健康課題】人の体はなぜ育つのか

【毎時間の問いとめざす児童の姿】

問い これまで体はどのように育ってきたかな?

→ 年齢に伴う身長の変化について調べ,なぜ個人差があるのかについて考えている姿。

問い これから体はどのように育つのかな?

  → 思春期に現れる体の変化や男女の特徴について知り,なぜ変化が起こるのかについて考えている姿。

問い よりよく育つためにどのような生活をすればいいかな?

  → 体をよりよく発育・発達させるための運動・食事・睡眠について調べ,自分に合った生活の仕方を考えている姿。

ー単元構成の工夫

単元の導入で,「人の体はなぜ育つのか」という健康課題を提示し,発育することに対して無意識だった児童が育つ理由や意味を考えることで,自分の体に目を向けることができるようにする。成長の記録から今までの身長の伸びを調べることにより,自分の成長を実感するとともに,成長には個人差があることに気付くことができるようにする。第2時の後半では20歳の自分の身長や体つきを予想し,第3時以降でそれを検証していく学習につなげる。

第3・4時では,教科書や資料を活用して体の変化を知る。また,養護教諭が体の変化について専門的な話をすることで,思春期に現れる体と心の変化について正しく理解することができるようにする。変化する意味を調べることで,知識のより深い理解をねらいたい。

第5・6時では,3年次に学習した「元気はつらつ大作戦」を思い出し,適切な運動,食事,休養及び睡眠が発育のためにどんな働きをしているかについて学習していく。課題別のグループに分かれ,調べたことを短く分かりやすくまとめたり,共有の仕方を工夫したりすることで,よりよく成長していくための自分に必要なことを理解し,自分の生活に生かそうとすることができるようにしたい。

課題を追究し続けるための支援の工夫

〇 仲間とともに

  •  話しにくい内容を学習するため,毎時間アイスブレイクを取り入れることで,話しやすい雰囲気をつくることができるようにする。(例)じゃんけんパチンゲーム:握手をしてじゃんけんに勝った方が相手の手の甲をぱちんとたたく。負けた人は叩かれないように、開いた手で手の甲を守る。手の甲をパチンと叩いた人が勝利。

 ・ 身長の伸びを友だちと比べることで,発育・発達の仕方や時期に個人差があることに気が付き,違いを認め合うことができるようにする。

・ 生活班や課題別などのグループ学習を取り入れることで,調べ方やまとめ方に互いの良さを生かして,協力して取り組むことができるようにする。

 ・ ワールドカフェ方式など共有の仕方を工夫することで,自由に自分の考えを述べたり,友だちの話を聞いて考えを広げたりすることができるようにする。

〇 自分を見つめて

・ 調べ学習では,教科書や資料などを自由に活用できるようにすることで,意欲的に活動できるようにする。

・ タブレット型端末を用いて調べる場合は,調べるサイトをあらかじめ限定しておくことで,すばやく正確な情報を得ることができるようにする。

 

〇 環境にはたらきかけて

・ 養護教諭から思春期の初経や精通のしくみなどについて専門的な話を聞くことで,より理解を深めることができるようにする。

・ 自分の身長の伸びをグラフに表すことで,自分の発育に関心をもって取り組むことができるようにする。

ー指導案(第3時)

7_保健本時案.docx (1)

クリックで見れますよ

ー評価規準

知識 思考力,判断力,表現力等 学びに向かう力,人間性等
目標 年齢に伴う体の変化と個人差,思春期の体の変化などについて基礎的な知識を習得することができる。  体の発育・発達に関わる事象から課題を見付け,その解決に向けて考えたり,それを伝えたりしている。  発育・発達についての課題を進んで追究しようとしたり,学習したことを日常生活に生かそうとしたりしている。
評価規準 ア 年齢に伴う体の変化や個人差,思春期の体の変化を理解することができる。

イ 体がよりよく育つためには,適切な運動,食事,休養及び睡眠が必要であることを理解することができる。

カ 体をよりよく発育・発達させるための自分の課題を見付け,課題を解決する方法を考えたり,伝えたりしている。 サ 発育・発達についての課題を,進んで追究しようとしている。

シ よりよい発育・発達について学習したことを,自分の生活に生かそうとしている。